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名 称 |
カトリヤンマ | ||
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学 名 |
Gynacantha japonica Bartenef | ||
分 類 1 |
昆虫類 | ||
分 類 2 |
トンボ目ヤンマ科 | ||
位 置 (2kmメッシュ番号) |
丸岡町:竹田川流域,南越前町(旧今庄町):夜叉ヶ池(497),小浜市:遠敷(1034),下根来鬼ヶ谷(1036),高浜町:南団地(1140) | ||
選定理由 |
希少種 | ||
区 分 |
A(全国レベルで重要、または県レベルで特に重要なもの) | ||
解 説 |
体長が70 〜74mm の中形のヤンマで,北海道南部の一部,本州,四国,九州,周辺の離島に分布する.主に丘陵地や低山地の水はけの悪い水田や畦の間の緩やかな流れ,湿地の滞水,水生植物が繁茂した池沼,植物沈殿物のあるたまり水などに生息する.成虫は夏から晩秋の日の出と日没前後に活発に飛翔し,日中は樹林地の枝先などで休息している(石田ほか,1988 ;浜田,1991 ).今回の調査事業では,8 月下旬に高浜町においてのみ記録された(福井県自然環境保全調査研究会昆虫部会,1998 ).県内では,これまで発生地といえる地域は確認されておらず,採集例も非常に少ないため,発生時期や生息環境などの詳細は不明である. | ||
保護の現状 と留意点 |
前回のみどりのデータバンク調査では,丸岡町,今庄町,小浜市において記録された(福井県自然環境保全調査研究会昆虫部会,1985 ).しかし,今回の調査では高浜町からの記録しかなく,非常にまれなトンボである.本種の主要な生息環境は水はけの悪い湿田で,湿田の乾田化により大きな影響を受けるため,全国的に減少している.本県における本種の保護は,詳細な調査の実施により発生地を一刻も早く発見することであろう. | ||
(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |