福井県みどりのデータバンク すぐれた自然データベース
昆 虫 類
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名   称 アオハダトンボ
学   名 Calopteryx japonica Selys
分 類 1 昆虫類
分 類 2 トンボ目カワトンボ科
位   置
(2kmメッシュ番号)
敦賀市:池河内(728,729),名田庄村:小倉畑(1090,1091),佐野(1115),口坂本(1125,1126)
選定理由 希少種
区   分 A(全国レベルで重要、または県レベルで特に重要なもの)
解   説  アオハダトンボ属で、体長約55mmである(植村,1985)。国外では、朝鮮半島から中国東北部、アムール川以東のシベリアなどから記録されており、本州、九州に分布し、青森県から鹿児島県までの各地に分布している(石田,1996)。主に平地や丘陵地の水生植物が繁茂する清流に生息する。
 今回の調査事業では、敦賀市と名田庄村において、5月末から7月下旬にかけて、主に川岸の植物の上や岸辺の石の上に静止している個体が記録された(福井県自然環境保全調査研究会昆虫部会,1998)。北陸地方からの記録は、本県だけであり、石川県と富山県からの記録はない(武藤,1998)。
保護の現状
 と留意点
 前回のみどりのデータバンク調査では、福井市や鯖江市からの古い記録があるだけだった(福井県自然環境保全調査研究会昆虫部会,1985)。しかしその後、名田庄村の南川で多産しているのが確認された(和田ほか,1992)。本種は清流に生息するため、汚水の流入等河川の水質悪化が生息に影響を与える。また、南川ではツルヨシの繁茂により、多産地が消失するなど、河川敷の植生にも影響を受ける(和田,1997)。名田庄村南川流域の本種の多産地を守るには、生息環境の維持管理が重要である。





(C) 福井県自然保護課
出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行)