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名 称 |
九頭竜川のカマキリ(アラレガコ) | ||
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学 名 |
Cottus kazika | ||
分 類 1 |
淡水魚類 | ||
分 類 2 |
カサゴ目カジカ科 | ||
位 置 (2kmメッシュ番号) |
福井市:九頭竜川中流域(436・472),松岡町:九頭竜川中流域(510・549) | ||
選定理由 |
個体レベルで貴重な種の生息地 | ||
区 分 |
A(全国レベルで重要、または県レベルで特に重要なもの) | ||
解 説 |
日本固有種で,本州,四国,九州に分布する.福井県では九頭竜川産のものが大型に成育し,1935年(昭和10年)6月7日,国の天然記念物として福井〜大野の区域が地域指定されたが,一部漁獲が認められている.県内では,九頭竜川の他,耳川,北川,南川で小型であるが,少数確認された.川の中流域の礫底に生息し,九頭竜川産のものは全長21〜22pの個体が最も多い.産卵期は1〜3月で親魚は11月下旬〜12月の増水時に,主に夜間流れの中層を下り,河口付近の海の沿岸で産卵する.ふ化した仔魚は沿岸海域で浮遊生活をし,1ヶ月で全長12.5oに達し,さらに体長30〜50oの稚魚に成育し,4〜5月頃川を遡上する.幼魚期には主に水生昆虫を,体長100oを越える頃からアユなどの魚を食べるようになる. | ||
保護の現状 と留意点 |
九頭竜川のカマキリの生息数が激減している.従って漁獲量も減少し,年によっては数匹程度のこともある.河川改変に伴う生息環境の悪化が減少の原因と思われる.遡上力が弱いため,堰堤の魚道を遡上できない場合が多く,障害となる.河川改修への配慮や水質汚濁の防止が必要で,本種の生態に適した河川環境づくりが求められている.
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(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |