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名 称 |
杉森神社のウラジロガシ林 | ||
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学 名 |
− | ||
分 類 1 |
植生 | ||
分 類 2 |
常緑広葉高木林 | ||
位 置 (2kmメッシュ番号) |
高浜町:六路谷 杉森神社(1169) | ||
選定理由 |
自然植生もしくはそれに近い植生、学術上貴重な種または個体の生育地 | ||
区 分 |
B(県レベルで重要なもの) | ||
解 説 |
杉森神社は高浜町六路谷,国道27 号線で京都府方面に向かい県境にかかる手前に位置している.県境にあるトンネルを越えるともう京都府舞鶴市である.本神社は創建年代は不詳であるが,落ち着いた雰囲気のある神社である.神社境内東側の傾斜30 度程度の斜面にはウラジロガシが優占する社叢林が広がっている.胸高直径80cm〜150cm ,樹高20m ほどのウラジロガシが優占し,これにスダジイが混じり林冠を形成している.林内にはヤブツバキ,シロダモ,ヒサカキ,タブノキ,シキミ,ヤマモミジ等が見られ,林床にはアオキ,シキミ,ベニシダ,ニシノホンモンジスゲ,オオバノイノモトソウ等が生育する.ウラジロガシ林は,本県の場合,内陸部の照葉樹林帯上部に分布するが,その分布域は極めて少ない.また,他の神社にもウラジロガシによる社叢林が見られるが,その面積も極めて狭い.ところが,本社叢では約1ha にわたりウラジロガシ林が成立し組成的にも安定している.また林内にシキミが多く生育するなどの特徴も見られ,貴重な群落であることが伺われる.境内には国指定天然記念物(1985 年8 月27 日指定)のオハツキイチョウ(御葉附銀杏)が2 株生育している.それらはいずれも雌株で,目通し幹周り3m ほど,樹高30m にもならんとする巨木である.オハツキイチョウは,葉の縁に雄株では葯,雌株では胚珠が生じるもので,花が葉から進化したことを実証するものとして知られている.しかし,葉上で結実する割合が低いせいか,境内には葉に種子がついたものは,ほとんど見あたらない. | ||
保護の現状 と留意点 |
現状は社叢として,よく管理されている.しかし付近の山林で伐採が著しく,当群落も社叢とはいえ伐採の可能性がある.ウラジロガシ林は県内では,分布地,面積とも非常に少ないため,保護の計画を立てていくことが望まれる.
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(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |