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名 称 |
青葉山の植生 | ||
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学 名 |
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分 類 1 |
植生 | ||
分 類 2 |
冷温帯落葉広葉高木林 | ||
位 置 (2kmメッシュ番号) |
高浜町:青葉山(1167,1168) | ||
選定理由 |
自然植生もしくはそれに近い植生、学術上貴重な種または個体の生育地 | ||
区 分 |
B(県レベルで重要なもの) | ||
解 説 |
青葉山(699m )は,福井県の西端に位置し,コニ−デ式火山のような山容をもつ独立峰で,別名「若狭富士」とも呼ばれている.地質は,新生代第三紀末期頃に噴出した安山岩質の集塊岩からなる.地形的には,裾野の丘陵地から急峻な山体が突出しており,これを侵食する小河川が放射状に分布している.低山ではあるが,山頂付近は岩場や急崖が続く変化に富んだ地形で,植物相も豊富である.山頂付近の岩場には,この山の固有種であるオオキンレイカが生育している.本種は,ハクサンオミナエシの変種とされてきたが,最近では独立した種としても記載されている.その他,北限種のアオベンケイソウやヤマヒョウタンボク,県内稀産種のヒモカズラ,イワデンダ,イブキジャコウソウ,クマガイソウなど分布上貴重な種が多く生育している.植生的には,山麓部はヤブツバキクラス域の二次林やスギ,ヒノキの植林,モウソウチク林が目立ち,標高450m 付近にはイヌブナが一部に見られ,山頂部付近では安定した組成のブナ林が分布している.このブナ林の林冠は,イタヤカエデなどを含みながらブナの大木(径1m 近いものもある)が優占し,林間にハウチワカエデ,ヤマボウシ,マルバマンサク,コシアブラ,ユキグニミツバツツジ,クロモジ,ウスギヨウラク,タムシバ,ヤマモミジ,林床にはツルシキミ,チシマザサ,オオイワカガミ,ムラサキマユミ,ハイイヌガヤ,ミヤマイタチシダ,カンアオイ,オクノカンスゲ,エチゼンカンオイなどが生育している.本林分は,植物社会学的には中国山地日本海側を中心に分布するブナ−クロモジ群集に属するものと考えられている. | ||
保護の現状 と留意点 |
近年,南側斜面で林道が延長されたため,更に伐採,植林等が進むことが懸念される.また,心ない山野草マニアによる希少種の乱獲なども懸念される.今後,これらの動向に十分注意していく必要がある.特に自然植生が残されている山頂部付近については,何らかの形で保護していくことが望まれる.
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(C) 福井県自然保護課 出典「福井県のすぐれた自然(動物編、植物編、地形地質編)」(1999年 福井県自然環境保全調査研究会監修 福井県発行) |