計14種72羽の個体が生体で保護され、治療およびリハビリテーションを受けました。そのうち34羽(47.2%)は、平均11.7日のリハビリテーションで放鳥または移管されましたが、その他は、平均13.8日で死亡しました。
体力は回復したものの趾瘤症や関節炎にかかった個体は、その治療が困難であるため、飼育が縦続されました。長いものでは、ウミネコで160日間(2月2日保護、7月12日死亡)、オオハムで136日間(1月26日保護、6月11日死亡)生存しました。
毎日のリハビリテーションは、
の順で行なわれました。
時間や種によっては3〜6の過程を繰り返しました。これらの状況(量、時間など)は日誌を含むカルテに記録してました。
与える餌は、冷凍してある場合が多いので、前日に冷蔵庫に移しておくか、当日最初に解凍させました。また、給餌、投薬後すぐに環境を変えると飲み込んだ餌を吐き出してしまうので、水浴させるまで1時間ほどの時間をとった方がよい結果となりました。
水浴させるプールは可能な限り広い方(2m四方)(写真)が、鳥が落ちついている様子でした。元気な個体はプールに放してやると泳ぎ廻っては水浴びを行ないましたが、羽毛のはっすい性と浮力がないため10分ほどで沈んでしまいました。そこで、プールの岸にスロープを作って水鳥自らに上陸させるか、不可能な場合は強制的に引き上げるようにしました。
濡れがひどい場合は、タオルや布などを押し当てて水を拭き取ってやり、強い電灯をあてて羽づくろいを誘発させました。