表 題 |
鯖江市西山公園における鳥類の生息時期と渡りの区分の問題点 |
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著者名 |
大迫義人・納村力 |
掲載巻 |
Ciconia Vol.6 |
発表年 |
1997 |
分 類 |
鳥類 |
要 約 | 福井県鯖江市の西山公園において,1992年1月から12月までの計280日をかけて,鳥類の渡りと生息時期について調査を行ない,渡りの分類の問題点について整理した.調査地では,記録種,生息種とも,4月と10月が主な渡り・移動の時期であった.ヒヨドリのように,種としては留鳥となるが,個体群または個体としては旅鳥も存在していた.また,ウグイスのように,地方の範囲のとりかたで渡りの区分が異なっていた.そして,モズ,エナガ,イカルのように,繁殖も越冬も確認されているのに,おそらく避暑のために7月から8月まで記録されない種が存在していた.さらに,調査頻度・期間が不十分であると渡りの区分が不正確な場合があった.渡りの区分は,便宜的に必要ではあるものの,多くの混乱をまねくので,長期間の調査をもとに観察された時期だけを記載するほうがよいであろう. |