Ciconia (福井県自然保護センター研究報告) データベース

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表 題 1995年福井県河野村沖の小島でのウミネコの繁殖
著者名 吉田一朗
掲載巻 Ciconia Vol.5
発表年 1996
分 類 鳥類
要 約  ウミネコ Larus crassirostris は,チドリ目カモメ科に属する全長約47cmの鳥で,オホーツク海,日本海,黄海北部,日本列島の太平洋岸に分布する.これらの沿岸で繁殖し,冬期は中国南部の海域まで南下する.日本では,北海道,本州,九州の沿岸各地で繁殖し,冬期にはほぼ全土の海域に広がる(中村・中村1995).福井県では,本種は1年を通じ海岸,漁港などで見られ,特に秋冬期には南下する個体が,春先には内陸部の水田や河川で北上途中の群れが観察される.そして,茶褐色の幼鳥が観察されることより,本県の海岸や島で繁殖しているとされている(福井県1982).しかし,営巣地や繁殖時期など,繁殖について具体的な情報はない(環境庁1981).1995年に本県丹生郡河野村の海岸で本種の営巣を確認したので報告する.

Copyright (C) 福井県自然保護センター
出典「Ciconia(福井県自然保護センター研究報告)」(福井県自然保護センター発行)