Ciconia (福井県自然保護センター研究報告) データベース

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表 題 福井県におけるホンシュウモモンガの生息状況
著者名 松村俊幸
掲載巻 Ciconia Vol.4
発表年 1995
分 類 哺乳類
要 約  ホンシュウモモンガ Pteromys momonga は,主に本州に分布するげっ歯目リス科に分類され,頭胴長14〜20cm,尾長10〜14cm,体重15O〜220g程度の小形哺乳類である(阿部ほか1994).また,日本の絶滅のおそれのある野生生物−レッドデータブックーにおいて,希少種に挙げられており(環境庁自然保護局野生生物課1991),保護の必要な種である.
 福井県内では,東谷(1966)が県下一円に生息すると記載しているが,確認日や場所の記載はなく,詳しい生息状況は不明である.これまでの正確な記録は,1975年7月,大野市上小池における1頭(福井県自然保護課1982)と,1982年5月に和泉村小谷堂地係の標高800mの原生林で捕獲され,後日同地点で放された記録(福井県鳥獣保護センター友の会1983)の2例のみである.以上のことから,福井県における本種の記録はたいへん少ない.
 ところが,1993年11月,筆者は和泉村の山間部において,本種の死体を採集し,そのほかにも生息情報を得ることができたので,今回合わせて報告する.

Copyright (C) 福井県自然保護センター
出典「Ciconia(福井県自然保護センター研究報告)」(福井県自然保護センター発行)