表 題 |
ラジオテレメトリー法による定位方向と距離の誤差 |
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著者名 |
大迫義人 |
掲載巻 |
Ciconia Vol.3 |
発表年 |
1994 |
分 類 |
哺乳類 |
要 約 | ラジオテレメトリー法による定位調査に生じる測定誤差を明らかにするために,27カ所の位置のわかっている発信源を定位し,その方向と距離について分析した.定位可能かどうかは,発信地点までの距離とは関係なかった.定位できた場合,方向において平均±17゜の誤差角度と位置において平均2,350mの誤差距離が存在した.予想通り,誤差角度は発信地点までの距離に影響されなかったが,誤差距離はその距離と有意に正の相関があり y=0.53x0.97(y:定位地点の誤差距離,x:受信地点から発信地点までの平均距離)となった.ラジオテレメトリー法による調査精度を高めるためには,受信器のAGCを解除し,熟練した調査員によって多数地点での定位が必要であろう.また得られた移動距離や行動域面積を考察する場合には,これらの誤差を考慮すべきである. |