表 題 | 福井県六呂師高原における鳥類相U −1992年度・1993年度の標識調査結果より− |
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著者名 | 大迫義人 |
掲載巻 | Ciconia Vol.3 |
発表年 | 1994 |
分 類 | 鳥類 |
要 約 | 福井県では,ガンカモ科鳥類調査,渡り鳥保全調査および鳥類標識調査によって定期的に鳥類相の調査が継続されている.それぞれの調査の行なわれている地域は,主に福井県嶺北地方の西部の河川,湖沼,平野,丘陵に煽っており,東部でのしかも山地での鳥類相の情報が少ない.和泉村では32科105種の鳥類が,大野市と勝山市では10目22科45種の鳥類が記録されている(福井県高等学校教育研究会理科部会
1970,福井県鳥獣保護センター友の会1981,1983,1986,福井県1989).しかし,それらは福井県内で確認された種数のそれぞれ38.3%と16.4%にすぎない(福井県1982).これは,調査が充分行なわれていないためと,方法が観察のみであり低木林や薮に生息する鳥の見落としがあったためと考えられる.
大野市六呂師高原は,福井県東部の白山山系の麓に位置し,山地性から亜高山性の鳥類相が予想される.そこで,1991年より確実に種を判定できる捕獲によって当高原の鳥類相調査が始められ,計3目9科27種の鳥類が記録されている(大迫 1992).さらに,1992年度・1993年度にも同様の調査を行なったので報告する. |