表 題 | 福井県におけるハクビシンの生息状況 |
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著者名 | 池田善英・須藤一成・林 哲 |
掲載巻 | Ciconia Vol.1 |
発表年 | 1992 |
分 類 | 哺乳類 |
要 約 | ハクビシン Paguma larvata は,インド・ネパール・チベット・中国・台湾・チェンマイ・スマトラ・北ポルネオなどに分布する,食肉目ジャコウネコ科に分類される動物である.帰化動物と考えられているハクビシンは,日本における野生化が1940年〜45年にかけて行なわれたと推定され,1960年代より急激にその分布を広げてきている.現在の分布は,東北,関東・中部・四国の3地域に大きく分けられている(中村ほか1989).
福井県内でも,1981年4月に初確認されて以来,九頭竜川流域の山間部を中心にハクビシンは稀れに記録され,関東・中部地域個体群の分布最前線にあると考えられる.筆者らは,1991年4月に福井県大野市の山間部で観察することができた.そこで,今回の観察記録とともに県内のこれまでの生息記録をまとめて報告する. |