Ciconia (福井県自然保護センター研究報告) データベース

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表 題 福井県内におけるノスリの繁殖記録
著者名 松村俊幸・門前孝也・加藤晃樹・久保上宗次郎
掲載巻 Ciconia Vol.1
発表年 1992
分 類 鳥類
要 約 1991年4月7日,福井県大野郡和泉村九頭竜ダム湖畔において,福井県で初めてノスリの営巣地を確認した.6月17日には巣内に雛は確認されず,巣立ったものと考えられた.巣は,クリーミズナラ群落内の樹高約10m,胸高直径48.4cmのミズナラの地上4.6mの高さに造られていた.巣の外径は93×69cm,高さは30cmで,産座は下部にスギ,上部にミズナラ,ウリハダカエデ,イタヤカエデ,クマシデが使われていた.福井県における繁殖期のノスリの観察記録は,1960年6月20日鯖江市三里山の記録が最も古かった.それ以後,5例の記録があり,単独個体(2例),ペア(2例)の観察記録と,幼鳥の捕獲記録(1例)であった.このように,ノスリは福井県において希少なワシタカ類であり,その生息地の保護・管理が必要である.

Copyright (C) 福井県自然保護センター
出典「Ciconia(福井県自然保護センター研究報告)」(福井県自然保護センター発行)