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●種の特性
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殻高30mm ,殻径50mm 内外,巻数6.5 回の大型右巻の陸産貝類.ツルガマイマイの山地型で,殻の色は黄緑から黄褐色から濃い赤褐色と変異が多く,光沢が強い.殻表面には,粗い成長脈があるのが特徴.
軟体部は赤褐色から橙褐色であり,背中央部に幅広い黒い縦条がある.色帯(体層の黒褐色の帯)は0204 型が多い.
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●生息状況
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石川県の白山山系に分布.県内では,亜高山帯1,000m 以上のダケカンバ,チシマザサ,ネマガリザサ等の群落地域に生息する.極めて希産種.過去に勝山市の赤兎山,大長山,経ケ岳,大野市の願教寺山,荒島岳,冠山,高倉峠に生息記録がある.現在では生息確認は非常に困難である.
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●存続を脅かす要因
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山岳地帯の良好な自然環境に生息する種なので,山岳地の林道等に伴う落葉広葉樹の伐採による生息環境の改変が本種の生存を脅かす主な要因となる.
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●参考文献
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福井県.1998 .福井県の両生類・爬虫類・陸産貝類目録.141pp .福井県.
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