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●種の特性
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敦賀市杉津産の標本によれば,殻高2mm ,殻径1.2mm ,巻数3.5 回の淡褐色の微小陸産貝類.円筒形で赤みがかった淡褐色.螺頂は円く,体層は次体層の1.5 倍もあり,縫合は深く,各螺層は膨らむ.殻口は半月形.
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●生息状況
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北海道,本州,四国に分布.アシやガマが繁茂した平野部の休耕田や湿原や柑橘類の木の根元の落葉やササ藪の根元に生息する.
県内では,窪田彦左衛門により1953 年4 月2 日に敦賀市杉津で採集された標本が唯一の福井県産記録である. 以降,生息確認ができていない.
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●存続を脅かす要因
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里山の棚田の湿地や休耕田,湿潤な林床に生息するため,土壌改良剤や農薬散布による生息環境の改変が主な減少要因である.
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●参考文献
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福井県.1998 .福井県の両生類・爬虫類・陸産貝類目録.141pp .福井県.
湊 宏.1988 .日本陸産貝類総目録.294pp .日本陸産貝類総目録刊行会. 窪田彦左衛門.1962 .福井市立郷土博物館所蔵 貝類標本目録.242pp .福井市立郷土博物館.
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