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●種の特性
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殻高55mm ,殻径4.5mm の螺層が著しく丸みを帯びた卵円形の止水性のタニシ.縫合がくびれ,緑がかった黒い殻皮に,2 ・3 個の目立たない螺肋と刻点状の窪みがある.卵胎生で6 〜7 月頃40 個前後産卵する.
近似種の螺塔の高い大型のオオタニシと間違えられる.過去には食料とされた.
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●生息状況
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本州から九州,台湾,中国本土,朝鮮の水田や池沼に分布する.乾燥や低温にやや強い.県内では平野部ではヒメタニシに置き換えられ,山麓の整備されていない水田や休耕田,池沼に生息地が限られてきている.
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●存続を脅かす要因
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福井県の早場米産地としての稲作時期の変更や乾田化,圃場整備,農業用水のパイプライン化により,生息環境が改変されているのが主な減少の要因である.
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●参考文献
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福井県自然環境保全調査研究会陸水生物部会.1998 .福井県の陸水生物.141pp .福井県.
日本水産資源保護協会.1998 .日本の希少な野生水生生物に関するデーターブック.437pp .水産庁編.
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