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●種の特性
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殻高は約10mm ,太さ約3mm の微小な淡水性巻貝.殻は細長く,薄質で著しくねじれているのが特徴.多くの巻貝が右巻きであるのにこの種は左巻.
河川のワンド等の流れの緩やかな水域の,ヨシやマコモ等の抽水植物の水中部分の茎や枯葉,水底に沈んだ朽葉や朽木に付着している.
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●生息状況
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本州,四国の30数地点に局所的に分布.既知の全ての生息地で生息条件が著しく悪化しており,個体数が危機的水準まで減少している.
県内では,過去に芦原町北潟湖,坂井町布目,坂井町本庄,武生市大塩町での採集記録があるが,1972 年の武生市大塩の農業用水池での採集を最後に生息が確認されていない.
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●存続を脅かす要因
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河川改修,生活雑排水による生息環境の改変が主な減少の要因である.
ヨシやマコモなど抽水植物の豊かな水域の減少も一因である.
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●参考文献
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窪田彦左衛門.1962 .福井市立郷土博物館所蔵 貝類標本目録.242pp .福井市立郷土博物館.
福井県自然環境保全調査研究会陸水生物部会.1998 .福井県の陸水生物.141pp .福井県.
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