福井県レッドデータブック データベース

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爬 虫 類
 

 アカウミガメ

 

 カメ目ウミガメ科

 Caretta caretta (linn?)

 福井県カテゴリー  県域絶滅危惧U類
 環境省カテゴリー  絶滅危惧U類
 
 
 
  
 ●種の特性
大型になるウミガメで,赤褐色の鱗板は中央にある5 枚の左右に5 枚敷石状に並ぶのが特徴.甲羅はハート形に近い.最大甲長は135cm ,体重400kg 位になる.30cm 以下の幼体では,3 本の隆起線が見られるが成長と共に消失する.
肉食性で,魚類,エビ,カニ類,貝類等を補食する.
 ●生息状況
世界の亜熱帯,温帯海域に棲息,分布するが,主に我が国本州中部以南の海域に棲息して産卵する唯一の温帯性種とするのが正しい.
日本海側では石川県まで産卵が確認されており,県下でも敦賀半島や小浜の内海半島で産卵があったとされている.また,20cm 以下の幼体も確認されているが,県下の砂浜地帯で孵化した可能性が高い.現在まで本種は成体と幼体合わせて10 例以上の出現記録がある.
 ●存続を脅かす要因
砂浜海岸の護岸工事により,産卵の際に上陸を妨げられたり,産卵場の縮小等が考えられる.また,卵が破壊されたり,盗難に遭うこともある.
最近では,稚ガメがペット用に捕獲される可能性もある.本種は明らかに減少傾向にある種なので,県の関係機関と連絡を密にして保護対策を進めていく必要がある.
 ●参考文献
西村三郎.1968 .日本のウミガメ.Nature Study 14(6):2- 7.
徳本洋.1984 .石川県におけるアカウミガメの産卵3 例.両生爬虫類研究会誌.30 .1- 9 .

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