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●種の特性
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洞穴をねぐらとしているコウモリで,数百から数千の群を形成する.また,コキクガシラコウモリやユビナガコウモリの群に紛れ込んで混群を作ることも知られている.
初夏に1子を出産し,幼獣は生後30 日ぐらいで飛翔できるようになる. 餌となる昆虫類の飛翔が減少する冬季には冬眠する.
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●生息状況
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北海道,本州,四国,九州および幾つかの島部で生息が知られており,本県の周辺の県でも生息が確認されている.
本県では上中町の農業用水路と和泉村の白馬洞で生息が確認されているが,いずれも少数で,数百もの群は見つかっていない.
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●存続を脅かす要因
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洞穴内にごみを捨てるなど,生息洞の環境が悪化している.また,懸下しているコウモリに人間が触れるなどの行為でも,生息を脅かす要因となる.
採餌空間としての森林が伐採などにより減少している.
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●参考文献
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阿部永(監).1994 .日本の哺乳類.195pp .東海大学出版会,東京.
福井県.1998 .福井県の鳥とけものたち.222pp .福井県. 日高敏隆(監).1996 .日本動物大百科1 哺乳類T.156pp .平凡社,東京.
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