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●種の特性
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体長8mm 前後,翅長7 〜8mm の大型ミバエの一種.背面から見ると,黒褐色の体の中央部分,胸部から腹部にかけて幅の広い乳黄色の縦条が目立つ.透明な翅には黒褐色の大きな縞模様があり,先端部分は乳白色.
深紅の複眼は,青や緑の干渉色を現し美しい. 本種の生態などについては,ほとんど知られていない.
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●生息状況
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北海道,本州,九州から知られているが,ややまれな種である.
県内でのこの種の記録は,1938 年,福井県博物学会発行の原色福井県昆虫図譜に記された小浜市口名田村が最初で,その後,大野市上小池,福井市足羽山,三方町御神島にも分布することが知られた.どの場所も,人の手のあまり入らない自然度の高い地域である.
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●存続を脅かす要因
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原生的な自然環境を必要とする種であり,自然度の高い環境の改変は本種の存続を脅かすと考えられる.
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●参考文献
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福井県博物学会.1938 .原色福井県昆虫図譜.42pp .72pls .福井県博物学会.
伊藤修四郎.1965 .双翅目ミバエ科.原色昆虫大図鑑V:221- 224 .北隆館.東京.
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