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●種の特性
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体長8 〜9mm ,翅長7mm 前後.胸部は青藍色ないし青緑色の光沢があり,小盾板の後縁には顕著な棘が8本突き出している.腹部は紫褐色.透明な翅は,前縁よりの部分が広くすす色で,その中ほどに,黒い斑紋がある.雄では左右の複眼が相接し,後脚の付節第1 節は,特に太くなっている.
生態に関しては,ほとんど不明である.
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●生息状況
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本州中部の山地に分布するが,生息はまれ.
本県では,大野市中洞と,和泉村角野前坂で得られている.どちらも標高約500m の広葉樹林域である.
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●存続を脅かす要因
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奥越の比較的自然度の高い広葉樹林域で採集されている.自然林の伐採などによる生息環境の自然の多様性の消失は,本種を含め,多くの希少な生物種の存続を脅かす.
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●参考文献
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宮武睦夫.1965 .双翅目ミズアブ科.原色昆虫大図鑑V:195- 196 .北隆館.東京.
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