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●種の特性
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体長約13mm .中型の細長いタマムシ.普通のクロナガタマムシに似るが,背面は明るい緑色を帯び,やや寸胴である.他の細長いタマムシとは体長で区別出来る.
山地に生息し,クルミに飛来するが,まれ.クロナガタマムシのように伐採木にあまり集まらず,周辺のクルミの高い梢に止まっているらしい.体の美しい緑色は,そのための保護色とも思える.
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●生息状況
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北海道,本州,四国,九州に分布するが,局所的.
本県では大野市打波川流域と今庄町日野川源流域から記録されている.特に打波川流域にはサワグルミ林が発達しており,本種をはじめとした希少な昆虫類の重要な生息環境になっている.
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●存続を脅かす要因
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打波川流域と日野川源流域は,大幅に環境が変動したとは考えられないが,特に保全されているわけでもない.
本種の生息環境であるサワグルミ林などの河川環境の改変は本種の存続を脅かすこととなる.
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●参考文献
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福井県.1999 .福井県のすぐれた自然 動物編.452pp .福井県.
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