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●種の特性
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体長約5mm 前後.メクラチビゴミムシの1 種.近縁種の中では大型の方である.透けたアメ色で,複眼は退化している.後翅も退化している.本種はヨシイメクラチビゴミムシ種群に属する.本種群は30 種以上になり,いずれも地下性で,外観標徴は互いに極似しており,その識別は雄交尾器と体毛配列による.地中あるいは洞窟性.発生期間は不明である.
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●生息状況
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本県には本種群として10 種近くが知られており,いずれも非常に狭い地域に固有の種である.
福井県特産種で,福井市足羽山の七尾口坑のみで知られる.当地はもと笏谷石の採掘が行われていた廃坑で,現在は閉鎖されている.採集されたデータから,通年見られると思われる.
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●存続を脅かす要因
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残念ながら原記載以降,再記録はない.廃坑の環境が極度に変化していない限り本種は保存されていると思われる.閉鎖されているので環境は維持されていると期待されるが,現状は不明である.
土壌汚染による影響を受けやすいると考えられる.
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●参考文献
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福井県.1999 .福井県のすぐれた自然 動物編.452pp .福井県.
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