福井県レッドデータブック データベース

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昆虫類
 

 ナカジマシロアリ

 

 シロアリ目レイビシロアリ科

 Glyptotermes nakajimai Morimoto

 福井県カテゴリー  要注目
 環境省カテゴリー  ―
 
 
 
  
 ●種の特性
有翅虫は体長約6mm ,前翅長7mm で,光沢のある黒褐色.褐色の翅は,前縁の3 本の翅脈が濃褐色に色付く.触角は短く,9 〜10 節.
暖地の海岸沿いの地域に生えるタブ,スダジイ,アカガシなどの枯れ木や生木に円形の坑道を掘って潜行する.
 ●生息状況
徳島,高知,大分,宮崎,鹿児島に分布する事が知られている.他に,南紀の串本,奄美大島,小笠原諸島にも生息する.
本県では,1994 年6 月に,小浜湾に浮かぶ蒼島の中腹で有翅虫1 個体が採集された.この発見は,ナカジマシロアリの日本海側における最初の分布記録となった.
 ●存続を脅かす要因
原生の暖地性植物群落が見られる蒼島は国の天然記念物として保護されているため,人為的な自然改変の心配はないが,サギ類やウミウが住み付いて大きな繁殖コロニーを作ることにより,自然環境が急激に改変すると,本種の存続に影響を与えると考えられる.
 ●参考文献
日本しろあり対策委員会編(森本桂分担).1980 .しろあり詳説.314pp .日本しろあり対策協会.
西治 敏・佐々治寛之.1994 .日本海沿岸福井県蒼島でナカジマシロアリ(シロアリ目)を発見.福井虫報,(15 ):61- 62 .福井昆虫研究会.

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