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●種の特性
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平坦地の挺水植物の多い開けた泥沼に生息する.雄は,ホバリングしながら縄張りを形成し,雌を見つけると交尾する.雌は,単独で根ぎわの部分の植物組織内などに産卵する.
腹部にルリ色や緑色の斑紋がある,美しい日本産ルリボシヤンマ属中最小型種で,9 月を中心に7 〜10 月に見られる.
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●生息状況
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北海道南西部から東北,関東の一部,上信越,北陸に分布するが,産地は局地的である.
県内では,福井市西下野町と北潟湖で9 月と10 月に記録があるだけの,大変まれなトンボである.
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●存続を脅かす要因
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福井市の西下野の池は埋立てにより消失し,同地での再確認は不可能となった.北潟湖では護岸工事による挺水植物の消失や,汚水の流入による水質悪化などが懸念される.
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●参考文献
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福井県自然環境保全調査研究会昆虫部会編.1998 .福井県昆虫目録(第2 版).556pp .福井県.
和田茂樹.1997 .1997 年に福井県で採集したトンボ類.福井市自然史博物館研究報告,(44 ):65- 76 .
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