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昆虫類
 

 クロアシエダトビケラ

 

 トビケラ目アシエダトビケラ科

 Ganonema nigripennis (Kuwayama)

 福井県カテゴリー  県域準絶滅危惧
 環境省カテゴリー  準絶滅危惧
 
 
 
  
 ●種の特性
体長約13mm ,翅開長45mm ほどの全身黒褐色のトビケラ.触角が特に長く,50mm 余りもある.
山地の池沼や,ゆるい流れの中で幼虫が育つ.
 ●生息状況
近畿地方の山地池沼で得られるが,他に,北九州や朝鮮半島にも生息が知られている.まれな種で,分布は局部的と言われる.
県内では,1938 年,福井県博物学会刊行の原色昆虫図譜に大野市下庄村の記録があるが,今も生息するかどうかについては疑問がある.現在生息が確認されているのは,敦賀市の池ノ河内湿原だけである.
 ●存続を脅かす要因
池ノ河内湿原は県指定の自然環境保全地域であり,保全が図られているが,近年は,陸地化の速度を増している.湿原周辺の自然林の伐採,開発は,土砂の流入を促進し,湿原そのものの消失を加速させ,本種の存続を脅かす.
 ●参考文献
福井県博物学会.1938 .原色福井県昆虫図譜.42pp .72pls .福井県博物学会.
西治 敏.1997 .成虫採集による福井のカゲロウ(蜉蝣目),カワゲラ(翅目),トビケラ(毛翅目).福井虫報.(20 ):55- 63 .福井県昆虫研究会.

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