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昆虫類
 

 イカズチキマダラハナバチ

 

 ハチ目コシブトハナバチ科

 Nomada icazti Tsuneki

 福井県カテゴリー  県域準絶滅危惧
 環境省カテゴリー  ―
 
 
 
  
 ●種の特性
1976 年に常木勝次博士は大野市砂山産の雌の標本に基づきイカズチキマダラハナバチを記載し,同時に美浜町新庄産の雄の標本によりワカサキマダラハナバチを記載された.その後福井市一乗谷で多数の雌雄の標本が採集され,ワカサはイカズチの雄であることが判明した.
本種の雌は前伸腹節にいかずち(電光)型の鮮やかな黄色紋があるので,他種との識別は容易であるが,雄には黄色紋がなく際だった特徴がない.
生態的観察はなされていないが,野外観察などからヤヨイヒメハナバチに寄生すると考えられる.
 ●生息状況
本州(栃木,福井,三重,岡山,島根県),四国(愛媛県)に分布する.
本県では福井市一乗谷,大野市砂山,飯降山,巣原,今庄町夜叉ケ池,美浜町新庄,三方町常神など低中山地に生息する.
一乗谷の生息地は手入れの良い杉林である.日光が適度に射し込む雑木林が本種の生息に適している.
 ●存続を脅かす要因
里山の土地改変や放置して藪化することが脅威である.
 ●参考文献
羽田義任.1985 .セイヨウキマダラハナバチとイカズチキマダラハナバチの雄について.蜂友通信,(23):1- 4 .日本蜂類研究会.
室田忠男.1978 .福井県の蜂分布資料.蜂友通信,(7):12- 14 .日本蜂類研究会.
Tsuneki,K.1976.New species of the genus Nomada Scopoli in Japan.Konty u,44(1):49- 64.

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