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●種の特性
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平地や丘陵地の植生豊かな清流に生息し,流れの緩やかな河川中流のほか,湧水に関わる流れにもしばしば生息する.雄は中・後脚の脛節が白く大きく広がる.成虫は5 〜8 月に出現し,初夏の頃に多い
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●生息状況
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日本特産亜種で,宮城県以南の本州,四国,九州に分布するが,産地は局地的で近年急速に生息地が減少している.日本海側では福井県嶺南地方が分布東限となっている.
県内では小浜市,名田庄村の南川流域と,大飯町の佐分利川流域で生息が確認されている.
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●存続を脅かす要因
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南川や佐分利川では,岸にツルヨシなどの繁茂する清流に生息しているため,植生の除去,水質の汚濁を伴う工事は,本種の減少,絶滅につながる.
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●参考文献
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福井県自然環境保全調査研究会編.1999 .福井県のすぐれた自然 動物編.452pp .福井県.
杉村光俊・石田昇三・小島圭三・石田勝義・青木典司.1999 .原色日本トンボ幼虫・成虫大図鑑.xxxv + 917pp .北海道大学図書刊行会,札幌. 武藤 明.2000 .石川・福井のトンボ資料(1999 ).Tombo .(42):63- 64 .
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