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●種の特性
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日本に生息するヒョウモンチョウ類の最大種で,草原への依存度の高い種である.幼虫は各種のスミレを食し,幼虫で越冬する.年1 回,6 月下旬から7 月に出現し,盛夏には一時休眠し秋に再び活動する.
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●生息状況
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全国的に著しく減少している種で,福井県も例外ではない.中国,朝鮮に分布し,国内では本州,四国,九州に分布するが,安定した生息地は九州の一部など僅かしかない.県内では過去に古い記録があるが,現在,確かな生息地はない.十数年前に小浜市で1 頭(雄)採集されているが,これは偶産のようでその後の記録はない.
絶滅した可能性が高い.
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●存続を脅かす要因
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陽当たりの良い草原の保全が重要であるが,本県には生息に適した草原はほとんど消滅している.
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●参考文献
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福井県.1999 .福井県のすぐれた自然 動物編.452pp .福井県.
川副昭人.1976 .原色日本蝶類図鑑.保育社.大阪.
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