福井県レッドデータブック データベース

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昆虫類
 

 ナガマルハナバチ

 

 ハチ目ミツバチ科

 Bombus consobrinus wittenburgi Vogt

 福井県カテゴリー  県域絶滅危惧T類
 環境省カテゴリー  ―
 
 
 
  
 ●種の特性
普通種のトラマルハナバチに似ているが,磨縁部はより長く,腹背節の毛は長く,明色毛が全節に生える(トラマルは先端の3 節は黒色毛が優先する)ことから区別できる.
木の根や岩の隙間,ネズミの穴などに巣を作る.腹部から分泌するロウで幼虫を育てる部屋や花粉を貯蔵する壷を作り,1 匹の女王蜂と多数の働き蜂による社会性生活を営む.
 ●生息状況
旧北区に分布し,アジア極東部,ウスリー,サハリン,朝鮮半島,日本から知られている.
高山性のハチで,日本では東北南部から中部山岳地帯に生息する.
本県は分布の南限で,大野市経ケ岳(頂上),小池(六本桧)で採集されている.
 ●存続を脅かす要因
生息場所は標高1,500m 以上の限定された地域であり,コロニーも小さいので,僅かな環境の変化にも存続が左右される.高山地の樹木の伐採は脅威となり,また場所によっては登山道の整備が,生息環境の改変につながる可能性もある.
 ●参考文献
羽田義任.1992.ナガマルハナバチ福井県にも産する.福井虫報,(10):36.福井昆虫研究会.
羽田義任.1992.福井県蜂類分布資料.福井虫報,(11):48.福井昆虫研究会.
伊藤誠夫.1991.日本産マルハナバチの分類・生態・分布.マルハナバチの経済学,258- 291.文一総合出版.

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