福井県レッドデータブック データベース

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淡水魚類
 

 カマキリ(地方名、アラレガコ)

 

 カサゴ目カジカ科

 Cottus kazika Jordan et Starks

 福井県カテゴリー  県域絶滅危惧U類
 環境省カテゴリー  ―
 
 
 
  
 ●種の特性
水の澄んだ河川の中流域のれき底にすみ,小型魚は主に水生見虫を,大型魚は主に魚を食う.未成魚は下流域で越冬するが,成魚は晩秋降海し,河口付近の沿岸で産卵する.
産卵期は1 〜3 月,ふ化した仔魚は治岸で浮遊生活後,底生生活に移り,全長1.3 〜1.5cm の稚魚に成長して4 〜5 月頃川をさかのぼる.
 ●生息状況
日本特産で本州(太平洋側では相模川以西,日本海側では雄物川以南),四国及び九州の河川に分布し,本州の日本海側に多い.
本県では,主要河川と湖沼で確認され,九頭竜川のものは特に大型に成長し,1935 年6 月7 日に国の天然記念物に指定された.河川の中流域にごく普通に生息していたが,現在では生息数が激減している.
 ●存続を脅かす要因
堰堤,護岸工事,水質汚濁などで本種の生息環境が悪化し,生息数が減少したものと思われる.
 ●参考文献
福井県.1998 .福井県の陸水生物.203pp .福井県.
福井県内水面漁業協同組合連合会.1993 .河川資源普及指導事業に係わる福井県河川実態調査(九頭流川)報告書.95pp .
宮地伝三郎・川那部浩哉・水野信彦.1976 .原色日本淡水魚類検索図鑑.462pp .保育社,大阪.
中村守純.1984 .原色淡水魚類検索図鑑.262pp .北陸館,東京.

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