福井県レッドデータブック データベース

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淡水魚類
 

 メダカ

 

 ダツ目メダカ科

 Oryzias latipes (Temminck et Schlegel)

 福井県カテゴリー  県域絶滅危惧U類
 環境省カテゴリー  絶滅危惧U類
 
 
 
  
 ●種の特性
平野部の池と沼,河川下流部の岸辺,水田とその用排水路などに,ごく普通に生息していた.生涯を淡水中で過ごすが,温度,塩分,汚濁に比較的強く,海の沿岸や塩田にもすむことがある.水温13 ℃以下では不活発で,冬季はあまり活動しない.
群れで生活し,水温18 〜30 ℃では周年産卵する.卵は水草に付着させ,ふ化後浮遊性の小動物を食べ,1 .
5 〜2 ヶ月で成熟する.寿命は普通1 年で稀に2 年.
 ●生息状況
日本(本州,四国,九州),朝鮮半島,アジア大陸東部,台湾,海南島に分布.本県では,県下一円に広く分布していたが,現在は少数の地域の水田及びその用排水路と,湿地に残された池などに僅かに生息している.
日本のメダカに系統の異なる地域個体群があり,本県は北日本集団の南限に位置している.
 ●存続を脅かす要因
水田の圃場整備,河川の護岸工事,開発などで本種の生息環境が悪化し,生息数が極度に減少したものと思われる.
 ●参考文献
福井県.1998 .福井県の陸水生物.203pp .福井県.
宮地伝三郎・川那部浩哉・水野信彦.1976 .原色日本淡水魚類検索図鑑.462pp .保育社,大阪.
中村守純.1984 .原色淡水魚類検索図鑑.262pp .北陸館,東京.
酒泉 満.1985 .野生メダカの遺伝子レベルでの地域差.特集「メダカの生物学」.遺伝39(8):12- 17 .
裳華房.

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