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●種の特性
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低山や低山帯の常緑広葉樹,落葉広葉樹,針広混交林,スギ林,マツ林などのさまざまな林の他,農耕地,河川敷,水田など,幅広い生息域を持つ.
夕方から宵にかけて,農耕地,河川敷,水田などで盛んに動きまわり,ミミズ,クモ類,昆虫類などを採餌する.イネやタデ科の植物の種子も食べる.
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●生息状況
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中部地方より南では冬鳥として9 月下旬ごろに渡来する.渡りの途中には思いがけない所にみられることがあるが,渡来する個体数は極めて少ないと思われる.
本県では,秋から春にかけての記録がほとんどであるが,夏期の記録もある.繁殖は確認されていない.日没に,郊外にある家畜団地の牛糞置き場でミミズ類を採餌中の姿が見られることもある.民家へ飛び込んで収容される例も少なくない.
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●存続を脅かす要因
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本県では詳しい生態については殆ど分かっていない.渡りの途中に立ち寄るだけなのか,越冬するのか不明な点が多く,情報量が少ないのが現状であり,存続を脅かす要因は明確でない.
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●参考文献
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Monica Shorten.1974.The European Woodcock.The Game Conservancy.
中村登流・中村雅彦.原色日本野鳥生態図鑑(水鳥編).53pp .保育社.大阪府. William.G.Sheldon.1966.The Book of the American Woodcock.The University of Massachusetts Press. 高野伸二.1990 .フィールドガイド 日本の野鳥.342pp .財団法人 日本野鳥の会,東京. 中村登流・中村雅彦.1995 .原色日本野鳥生態図鑑<陸鳥編>.301pp .保育社.大阪. 日本鳥類目録編集委員会(編集).2000 .日本鳥類目録改定第6 版.345pp .日本鳥学会,帯広
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