福井県レッドデータブック データベース

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鳥 類
 

 コハクチョウ

 

 カモ目カモ科

 Cygnus columbianus (Ord)

 福井県カテゴリー  県域準絶滅危惧
 環境省カテゴリー  ―
 
 
 
  
 ●種の特性
全身白色の大型の水鳥で,オオハクチョウに似るが体はやや小さく,オオハクチョウに比べ頸が短い.飛び立つ時は水面を蹴りながら助走して舞い上がる.
渡りの中継地や越冬地では,主に海岸近くの湖沼や河口,内湾などで見られる.刈り取りの終わった水田を歩きながら,二番穂や落ち穂を主に採食している.浅い水中に首を突っ込んで逆立ちになって上半身を入れて水草や根も食べる.
越冬期間には,家族を単位とした群れで行動する.
 ●生息状況
ユーラシアと北米大陸の寒帯で広く繁殖し,日本では冬鳥として渡来する.
主に北日本や日本海側の地方で越冬し,福島県猪苗代湖.滋賀県琵琶湖.島根県中海などが有名である.
本県では10 月下旬頃から翌年3 月上旬頃に,三国町米納津,福井市波寄町, 江市の日野川,三方町の菅湖などで観察される.稀に福井市足羽川に2 〜3 日間,羽を休めている姿が観察されている.
 ●存続を脅かす要因
採食環境としての刈り取り後の水田は,ハクチョウ類とガン類にとって重要である.秋の田起こしによる餌となる二番穂の消失や,乾田化による湿地環境の減少が考えられる.
 ●参考文献
福井県.1998 .福井の鳥とけものたち.222pp .福井県.
高野伸二(編).1985 .山渓カラー名鑑 日本の野鳥.591pp .山と渓谷社.東京.
叶内拓哉・安部直哉・上田秀雄.1998 .日本の野鳥.623pp .山と渓谷社.東京.

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