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●種の特性
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越冬地では,他のガン類と一緒に刈り取りの終わった水田などで採食する.
マガンより体や嘴が小さく,黄色のアイリングが特徴である.鳴き声はマガンよりも調子が高く,主に落ち穂を食べる.
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●生息状況
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日本では数の少ない冬鳥として渡来する.マガンの群れに混じって,一緒に行動するため,発見されにくい.
本県では,坂井平野一帯を採食地として遊動しているマガンの群中に1 〜2 個体が確認されている.1992 年坂井町で確認されて以来,最近はほぼ毎年確認されている.
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●存続を脅かす要因
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採食環境としての刈り取り後の水田は,ハクチョウ類とガン類にとって重要である.秋の田起こしによる餌となる二番穂の消失や,乾田化による湿地環境の減少が考えられる.
他のガン類と同様に,飛来地である坂井平野一帯の水田環境の改変が挙げられる.
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●参考文献
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福井県.1998 .福井の鳥とけものたち.222pp .福井県.
高野伸二(編).1985 .山渓カラー名鑑 日本の野鳥.591pp .山と渓谷社.東京. 叶内拓哉・安部直哉・上田秀雄.1998 .日本の野鳥.623pp .山と渓谷社.東京.
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