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●種の特性
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浅い淡水・塩水の湖沼,河川およびその周辺の水田や湿地帯,河口部の干潟に生息する.
水生昆虫や小魚やオタマジャクシ,甲殻類などを捕食する.
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●生息状況
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汎世界的に分布する.アフリカ大陸中南部,ユーラシア大陸南部,インド,東南アジア,オーストラリア大陸,北アメリカ大陸南部,南アメリカ大陸にかけて点々と不連続に繁殖分布し,熱帯から温帯地方の降雨林から砂漠地帯まで幅広い環境に生息する.
春,秋に渡りをするが,他のシギの仲間ほど遠距離移動はしないようである. 日本国内では,大規模な干潟が残る地域では必ず観察され,千葉県,愛知県などでは継続して繁殖が確認されている.一時は珍鳥扱いされてきたが,近年は比較的よく観察できるようになった. 県内で芦原町上番の水田に1981 年9 月に初めて観察が記録された.その後は散発的に渡来が確認されるようになってきた.近年に至って,毎シーズン観察例が記録されている.4 月下旬のちょうど水田の代掻きシーズンから5 月初旬に集中している.
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●存続を脅かす要因
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生息環境を提供している湿田の乾田化が挙げられる.
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●参考文献
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David Hill :1989.
福井県.1999 .福井県のすぐれた自然.(鳥類・ほ乳類編).131pp .福井県. Josselyn van Tyne(1959):Fundamentals of Ornithology (John Wiley &Sons,Inc )624pp. 中村登流・中村雅彦.原色日本野鳥生態図鑑(水鳥編).53pp .保育社.大阪府 Peter Hayman,John Marchant and Tony Prater(1986).Shore- birds (CROOM −HELM ):412pp. The Avocet ,24pp.
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