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●種の特性
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全長50 〜56cm ,翼開長105 〜130cm の中型のワシタカ類で,平野部から山地帯の緩やかな地形の森林で繁殖し,非繁殖期には,樹林帯が点在する湖沼,河川などにも現れる.
餌は中小型の鳥類が9割を占めるが,小型の哺乳類も捕食する.林内及び林縁部において,待ち伏せ型の狩猟を行う.
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●生息状況
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北半球の広い範囲に分布し,日本では北海道,本州,四国で繁殖が記録されているが,関西以北に多い.非繁殖期には全国に分布する.
本県の全域から記録があるが,繁殖記録は決して多くなく,嶺南地方で1例,嶺北地方で5例程度しかない.
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●存続を脅かす要因
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飼育や剥製目的の密猟がある.本種の営巣林は,緩斜面にある胸高直径50cm 以上の高木の林であるが,森林伐採による営巣環境の消失や悪化が挙げられる.
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●参考文献
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福井県.1999 .福井県のすぐれた自然 動物編.452pp .福井県.
環境庁自然保護局野生生物課.1996 .猛禽類保護の進め方−特にイヌワシ,クマタカ,オオタカについて−.106pp .財団法人 日本鳥類保護連盟,東京. 高野伸二.1990 .フィールドガイド 日本の野鳥.342pp .財団法人日本野鳥の会,東京. 中村登流・中村雅彦.1995 .原色日本野鳥生態図鑑〈陸鳥編〉.301pp .保育社,大阪. 森岡照明・叶内拓哉・川田隆・山形則男.1995 .図鑑日本のワシタカ類.632pp .文一総合出版,東京. 日本鳥類目録編集委員会(編集).2000 .日本鳥類目録改訂第6版.345pp .日本鳥学会,帯広.
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