福井県みどりのデータバンク動物目録(陸水生貝類)


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 ドブシジミ二枚貝綱マルスダレガイ目

Sphaerium japonicaシジミ科

分布

本州、四国、九州、沖縄

解説

 淡黄褐色の殻は小型卵円形で膨らみ、殻頂部がほぼ背縁中央部に位置し、殻

皮に覆われ滑らかである。半透明で胎殻が明瞭である。県内では生活排水が流入

する比較的流れの緩やかな小河川の泥底に生息する。 また、Sphaeium

(Musculium) japonica inutile Pilsbry、1901

ウゼンドブシジミが、自然史博物館に保管されている。前種の形態的にはそんなに

違いはないが博物館の標本によれば、殻頂部がほぼ背縁中央部に位置してドブシ

ジミよりやや突出し、卵三角形である。殻長3〜4mm、殻高3mm、殻幅2mm前後で

ドブシジミよりフクイマメシジミに近い。採集地は勝山(現在の勝山市)と越前堺村(

現在の南条郡今庄町)となっている(具体的な採集地点は不詳)。筆者が採集した

勝山市取立山と今庄町の夜叉ケ池のシジミを精査したところフクイマメシジミであっ

た。

生息記録がある水系

浅水川(第1,2回調査)

足羽川(第1回調査または過去の記録)

日野川(第1,2回調査)

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出典「福井県の陸水生物」(1998年3月 福井県県民生活部自然保護課)