25.笙ノ川河口 −カモメ類の渡来地−
 敦賀市内をとおり県内一の港である敦賀港へ流れ出る川で,カモメ類の渡来地としては県内有数の場所です.岸壁に接岸しているフェリーの「すずらん」や「すいせん」に,遠く北海道への思いを託してしまいます.港から川に沿って歩くと,ちょっとした時間にも探鳥が楽しめるとても身近な散策路です.
◆探鳥カレンダー ◆探鳥地の地図
◆探鳥ガイド
  • 冬になるとユリカモメ,セグロカモメ,オオグセロカモメ,カモメ,ウミネコが渡来します.港に立つとカモメ類の飛び交う姿が停泊している船の間から見えます.これらの識別には図鑑と比べながらやってみるのもおもしろいもので,羽根の色の違いや尾の黒帯があるか無いか,足の色の違いに注意して見ましょう.
  • カモメ類以外には,カンムリカイツブリ,カイツブリ,アオサギなどが見られます.稀にホシロハジロ,ヒドリガモ,シマアジ,カワアイサ,オカヨシガモなども観察されます.ここでは,過去10年程の間に春秋も含めて,セイタカシギ,キョウジョシギ,アカエリヒレアシシギ,アビ,トウネンも記録されています.
  • また,距離的に近い敦賀港内,松原海岸,花城海岸付近まで足をのばすことをおすすめします.かつての櫛川地区にあった永大産業跡地の北洋材置場付近は,森林の鳥も多く観察されます.この周辺は人の出入りが少ないために意外な種類が見られます.また,立入禁止区域もあるので標識に注意しながら探鳥して下さい.水路が複雑に入りくんでいるのでなかなかおもしろいです.
  • 河口だけではもの足りない人には近くの気比神宮の森で林の鳥を楽しんでみましょう.ヒヨドリ,メジロ,カラ類,コゲラなどが迎えてくれるでしょう.

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出典「福井の鳥とけものたち」(1998年3月 福井県自然保護課)