24.猪ケ池周辺 −オシドリが周年見られる池−
 敦賀市街地から敦賀半島の立石集落に向かうと,日本原電敦賀発電所と原子力センターがあります.このセンターには付近で見られる野鳥のポスターや説明があって,雨天の場合でも野鳥を楽しむことができます.その先にある猪ヶ池は海岸に近く,シイやコナラの雑木林がそのまま残っている優れた自然環境であり,昭和56年に特別鳥獣保護区に指定されています.
◆探鳥カレンダー ◆探鳥地の地図
◆探鳥ガイド
  • 原子力センターから猪ヶ池へは遊歩道が整備されていてセンターの駐車場から池へ降りる階段ではカラ類やコゲラやホオジロなど身近な野鳥が間近でよく見られます.岸へ降り立つと「ハイド」(板で作られた目隠しの囲い)が設けられていて,近くの水鳥を驚かさずに観察できます.
  • 冬の季節には,マガモ,コガモに次いでキンクロハジロが多く,スズガモ,オナガガモ,ミコアイサが見られますが,ここの特徴はオシドリが多くしかも周年観察されることです.
  • また,海が近いことからセグロカモメ,オオセグロカモメ,ウミネコ,ユリカモメも多く入ってきています.池の中に盛り土で作った休憩所があって,カモ類やサギ類のよい観察場所となっています.
  • 岸辺近くのヨシ地やブッシュではホオジロやアオジ,エナガ,ルリビタキ,メジロが行き来しています.道路沿いには日本原子力発電所が設置した野鳥観察舎があって,中にフィールドスコープが2〜3台備え付けてあって,水面のカモ類を観察することができます.
  • 車で移動できる場合,この先の立石集落辺りまで行ってみましょう.冬の海岸にはオオセグロカモメやウミネコなどが多く消波ブロックや岩場にいます.この中にセグロカモメが混じっており,背と初列風切の色の違いから探してみましょう.波の静かな日には沖でオオハムの群が見られることがあったり,クロサギが岩陰にいることもあるので注意して探してみましょう.

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出典「福井の鳥とけものたち」(1998年3月 福井県自然保護課)