19.六呂師高原 −放牧牛に群れるアマサギ−
 牧場とスキー場が併設されており,高原的雰囲気が漂う一帯です.古くからスキー場として,最近はリゾート感覚の溢れる地域として,四季折々の県民の憩いの場となっています.この一角に自然保護センターと奥越青少年自然の家があり,自然を学び楽しむ環境が整っています.8月下旬には,放牧されている牛たちの周りにアマサギの群れる姿が高原の初秋に彩りを添えます.
◆探鳥カレンダー ◆探鳥地の地図
◆探鳥ガイド
  • 自然保護センターから神明山への遊歩道を登ると,10分ほどで雑木林の中のキャンプ場にでます.春にはシジュウカラ,ヤマガラに混じってエナガ,ウグイス,ホオジロなどの声があちこちから聞こえてきます.初夏には,キビタキ,クロツグミ,ヤブサメ,オオルリなどの夏鳥が仲間入りします.
  • 秋にはカケス,ヒヨドリ,ツグミなどの声が聞こえてくるのも丘陵の秋らしい雰囲気です.1時間の散策で林の野鳥が楽しめます.
  • センターからスキー場へ下りてゆくと妻平湿原があり,初夏ならミツガシワが咲いていて,セグロセキレイやキセキレイが遊んでいるでしょう.
  • そこから奥越高原牧場へいたる道は,右手に経ヶ岳を望み,牛が集団でのんびりと草を食む牧歌的風景が広がります.初秋には牛の周りに数十羽のアマサギが群れていて,草を食べる牛にびっくりしたバッタ類を巧みに捕まえています.天高い澄んだ秋空に群れで飛ぶ白鷺の姿は美しく優雅です.
  • 1時間ほどで牧場の管理棟に着き,この北側の池ヶ原湿原の木道を歩くと初夏ならトキソウやチドリソウなどの湿原の野草が目につきます.周囲の山からモズ,クロツグミ,ホトトギスの声が,渡りの季節にはオオジシギやノビタキも見られ,高原を満喫できるでしょう.
  • 青少年自然の家周辺にはミズナラやカエデなどの雑木林の中に自然探索路が設けられており,初夏ならカラ類を初めミソサザイ,イカル,アオゲラ,ツツドリなどの山野の鳥のさえずりが聞こえてきます.1時間ほどで法恩寺林道へ出ることができます.

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出典「福井の鳥とけものたち」(1998年3月 福井県自然保護課)