1.雄島と海浜公園−海岸と松林の野鳥−
 東尋坊を含む越前海岸の一角にあり,本県を代表する景勝地です.雄島を含む安島地区は,1997年1月のロシア船籍ナホトカ号の重油流出事故から今では見事に蘇りました.この海浜公園は,1993年に開催された全国自然公園大会をきっかけに,クロマツの自然林に遊歩道や休憩場所などが整備されており,探鳥しやすい場所となっています.
◆探鳥カレンダー ◆探鳥地の地図
◆探鳥ガイド
  • 4月に入ると,雄島へ渡る紅い欄干の橋ではイワツバメが飛び交い,春の渡りの季節を知らせてくれます.4月末から5月初めには,雄島のヤブニッケイやトベラの林では,センダイムシクイやオオルリなどの夏鳥に出会えます.
  • また,9月末からは,北から渡ってくるツグミ,ジョウビタキ,シロハラ,ミヤマホオジロなどの冬鳥が観察されます.
  • そして,冬には,岩場でカモメ類に混じってウミウ,ヒメウ,時にシノリガモ,クロサギなどが見られます.荒れた日の外海の岩場ではアカエリカイツブリやウミスズメが波間に見え隠れすることもあり,運が良ければハヤブサに出会えるかもしれません.
  • 橋のたもとから海を左に見ながら海岸線を海浜公園の方へ進みましょう.冬ならばカモメ,ウミネコ,オオセグロカモメが多く,その中にいるセグロカモメを探してみよう.遠く波間にはオオハムの群れを見つけることがありますが,シロエリオオハムとの区別は難しいです.また,春秋の渡りの季節には,キアシシギ,オオソリハシシギ,キョウジョシギなどが立ち寄っています.
  • 雄島から30分ぐらいで海浜公園の駐車場に着きます.クロマツの防風林の中の遊歩道を進むとホオジロ,カワラヒワ,コゲラなどが近くの枝で餌を探していますし,初夏なら,梢からイカル,クロツグミの声が聞こえ,シジュウカラやヤマガラがクロマツに架けられた巣箱をへ出入りする姿も見られます.春の渡りの季節にはサンコウチョウ,センダイムシクイ,キビタキ,オオルリなどの声が聞かれ,また,思わぬ野鳥にも出会うこともあります.

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出典「福井の鳥とけものたち」(1998年3月 福井県自然保護課)