福井県みどりのデータバンク動物目録(両生類)


カエル目

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アズマヒキガエルヒキガエル科

Bufo japonicus formosus

        

 体色は変化に富むといわれるが、繁殖期に観察した本種の体色は雌は茶褐色の

個体が多く、雄では黄褐色が多く、皮膚がなめらかで、明らかに性差が認められた

。雌では体側の黒条の上辺を白条で縁取られている。腹面の黒色斑紋はさまざま

である。鼓膜は明瞭で大きく、ナガレヒキガエルと比べ明らかな差がある。体長は雌

が際立って大きく、15cmにもなるが、雄は10cm前後で全体にやせ形である。日本

のヒキガエル類では最大のカエルである。分布は主として山地で、繁殖期以外は滅

多に水に入らず、草むらや土手の穴などに潜み、夜間に活発な捕食活動を行う。繁

殖期は4、5月ごろで池沼、水溜まりなどに集まり、いわゆるガマ合戦が展開される

。水中には紐状の卵嚢が長々と続く。変態時の幼生は小さく1cmに満たない。目の

直後にある耳線からは毒液を分泌する。

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出典「福井県の両生・爬虫類・陸産貝類目録」(1998年3月 福井県県民生活部自然保護課)
出典「福井県の両生・爬虫類・陸産及び淡水産貝類目録」(1985年3月 福井県自然保護課)