| 日本の固有種で、本州、九州、四国に分布する。県下にも広く分布するが、山地 |
| に多く、平地には少ない。樹上生活のカエルで、繁殖期以外には滅多に姿を見せな |
| いため、知らない人が多い。繁殖期は6月ごろで、山間の水田や池等の周辺、樹上 |
| 、あるいは土手の草むらに集まり、ソフトボール大の白い泡状の卵塊を、雌雄の共 |
| 同で作りあげる。この際、一雌に多数の雄が抱接に参加することが多い。本県では |
| 、大野市の刈込池、今立町の夜叉ヶ池、福井市の武周町及び深谷町の山田地区 |
| は大繁殖地となり、卵塊の懸垂光景は見事である。背面は緑色から暗緑色と変化 |
| が多く、時には背面一面に赤褐色の斑紋をちりばめる、斑紋型も現れるが、本県の |
| 場合は大多数が無班型である。雄は体長5〜7cm、雌は6〜9cmと大型である。四 |
| 肢の指先には大きな吸盤を持ち、樹上に登り生活するのに適応している。 |
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