81(若丹山地)奥坂本地区−−−−−−5万分の1地形図【小浜】−−−−−−

〔概 要〕〔地形・地質〕〔植 物〕〔爬虫類等〕

 81 奥坂本地区                                       [⇒位置図]

〔概 要〕
 大滝から奥の谷を上った斜面に生態地理学的に極めて貴重なコウヤマキ林及び
ヒメムカゴシダ群落が分布している。
 爬虫類等では、オオサンショウウオが確認された記録がある。


〔地形・地質〕
 名田庄村口坂本から大飯町山口に通ずる県道沿いで、奥坂本の北西地区である。
 この付近一帯は、若丹山地に分布する中・古生層から構成されるが、特に
チャートが厚く発達し、その走向も一般に東西である。


〔植 物〕
 アカマツ林、クリ−コナラ林、クリ−ミズナラ林及びスギ植林による多様化さ
れた代償林帯であるが、大滝から奥の谷を上った標高200m付近から400m付近に
いたる間に、生態地理学的に極めて貴重なコウヤマキ林及びヒメムカゴシダ群落
が見られる。
 コウヤマキ林では、林冠にモミ、林間には、マルバマンサク、
コバノミツバツツジ、クロソヨゴ、林床には、オオシダ及びウラジロが優占する
。全体的には、コウヤマキ−コバノミツバツツジ−オサシダ群落としてまとめら
れ、また、ヒメムカゴシダ群落では、シマシロヤマシダ、バミヤマノコギリシダ
等が優占し、スギ−チドリノキ−ヒメムカシヨモギ群落にまとめられる。
 特に、ヒメムカゴシダは、区系地理学的に北限種として注目される。


〔爬虫類等〕
 両生類オオサンショウウオ科のオオサンショウウオが1962年ごろ南川上流の坂
本川大滝および染木谷で確認された記録(名田庄村教育委員会調べ)がある。
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(この地区の情報は BEATLES さんに入力を協力していただきました)