79(若丹山地)一ッ谷地区−−−−−−5万分の1地形図【小浜】−−−−−−

〔概 要〕〔地形・地質〕〔植 物〕

 79 一ツ谷地区                                     [⇒位置図]

〔概 要〕
 京都府との県境を東西に走る若丹山地の中で、やや西側に位置する一ツ谷を中
心とする地区で、その南東部には、京都大学の芦生演習林がある。
 一ツ谷の国有林には、シマシロヤマシダ、ホウノカワシダなど、区系地理学的
、生態地理学的に貴重な種が極めて多い。


〔地形・地質〕
 若丹山地の山稜部に近く、この付近の中・古生層も頁岩相が卓越している。


〔植 物〕
 この地区は、標高800mぐらいから、500mぐらいまでの山地であるが、一ツ谷
の国有林には、シマシロヤマシダ、ホウノカワシダ、ヌカイタチシダモドキ、
ナチシダ、アオネカズラ、トゲカラクサイヌワラビ、イワヤシダ、イヌワラビ、
バンジンガンクビソウ、オオバチドメ、タマミズキ、リンボク、コジキイチゴ、
ケサンカクズル及びカキノハグサ等の暖地性植物が多数分布して、植物区系地理
学的に極めて貴重である。
 それらの中、特に、ヌカイタチシダ群落、ホウノカワシダ群落及び
シマシロヤマシダ群落が、顕著な群落を構成している。
 ヌカイタチシダ群落では、特にオオフジシダにより、またホウノカワシダ群落
では、ミカエリソウにより、シマシロヤマシダ群落では、スギの林冠によって、
それぞれ特徴づけられる、ヌカイタチシダ−オオフジシダ群落、ミカエリソウ−
ホウノカワシダ群落及びスギ−シマシロヤマシダ群落が識別される。
 近年、林道の造成など、植生の衰退が見られるようである。
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(この地区の情報は BEATLES さんに入力を協力していただきました)