75(若丹山地)駒ヶ岳周辺地区−−−−−5万分の1地形図【熊川】−−−−−

〔概 要〕〔地形・地質〕〔植 物〕〔鳥 獣〕〔景 観〕

 75 駒ヶ岳周辺地区                                    [⇒位置図]

〔概 要〕
 この地区の北西方には、厚いチャートからなる中・古生層山地があり、周縁と
は一段と高くなっている。
 植相は、クリ−コナラ林、クリ−ミズナラ林及びブナ−ミズナラ林の二次林が
、顕著な垂直分布を示す。ブナ−ミズナラ林は、組成的には、オオバクロモジ−
ブナ群集に明確な共通性を示す。


〔地形・地質〕
 この地区の北西方には海抜500m級の一段高い山稜部が続いている。この山地
部はチャートのみの厚層から構成され、その傾斜も緩い。河内川付近には頁岩、
緑色岩などが分布している。


〔植 物〕
 駒ヶ岳を中心とした山地で、山頂に向かってスギ植林、クリ−コナラ林、クリ
−ミズナラ林、ブナ−ミズナラ林が、垂直的に明確な林帯が構成され、すぐれた
相観を呈する。
 ブナ−ミズナラ林では、林間及び林床に日本海地域固有要素を多く含む、
オオバクロモジ−ブナ群集組成に共通する。全体的に、夏緑広葉樹林が優占する
比較的自然度の高い自然環境が構成されている。本県では、この夏緑林帯構造の
自然環境がかなり多く見出されるが、この地区の林帯は、それらの中で代表的な
もののひとつであろう。


〔鳥 獣〕
 植林が進み二次林も多いが、エナガ、シジュウカラなどの森林性の鳥、渓流の
鳥の生息環境と言える。クマタカのほか、獣類でニホンカモシカが生息する。


〔景 観〕
 河内川上流の谷地形は、スギの植林がよくすすめられていて、中には自然林の
様な林相を呈しているものもあり、登るにしたがいクリ−ミズナラ林がみられ、
海抜700m内外の峰の連なる県境付近では、ブナ−ミズナラ林の分布もみられる。
 また松永川上流は、アカマツ林が多く、ここも高くなるにしたがいクリ−
コナラ林となり、更にクリ−ミズナラ林と垂直的な分布がみられるなど、貴重な
林相景観を示している。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−end−−−−−-
(この地区の情報は BEATLES さんに入力を協力していただきました)