環境ふくい推進協議会の情報紙

みんなのかんきょう


第29号 平成14年1月発行
【主な内容】
/// ふるさとの環境自慢 ///
  三国町安島  「雄島」
/// 特 集 ///
  ダイオキシンを考える2
/// リポート ///
  オランダ、ドイツの
    環境・エネルギー事情
表紙写真/大野の冬
(撮影/遠藤 修子)

ふるさとの環境自慢
       (三国町安島)    「雄島」


 三国町へのルートはいくつもあるが、今回は勝山方面から丸岡町、春江町、坂井町と抜けて三国町にたどりついた。町役場、運動公園の前を通り過ぎ、左手に東尋坊への入り口を見ながら、主要地方道三国東尋坊芦原線をしばらく進むと、左手に安島方面へと道が分かれている。
 その海岸縁の道を進んでいくと、安島の漁港の向こうに、雄島へと渡る雄島橋が伸びている。
 まだ、寒に入って間もないのに、まるで春先のように穏やかな海が、目の前に広がっている。しかし、海沿いのためか、やはり風はかなりきつく、冷たい。
 安島漁港の脇から雄島へとまっすぐに伸びる赤い雄島橋を渡る。
 雄島は、周囲約2キロメートル、面積が10ヘクタール余りの小さな島で、300メートルほどの沖合いに浮かぶ、安山岩が見事な柱状節理と板状節理を見せる島である。
 雄島の入り口にある鳥居をくぐり、いささか急な階段を上っていく。三方に伸びる道の両脇には、冬だというのに青々と葉を茂らせた林が広がっている。
 雄島には、シロダモ、ヤブニッケイ、タブノキ、スダジイなどの暖地性常緑広葉樹が、ほぼ原生林の形で残されており、暖地性植物の日本海沿岸での北限域に近く、他にも重要な種類が見られるという。
 木々が風をさえぎるのか、樹林の中は驚くほど暖かく、絶え間なく聞こえる鳥たちのさえずりもあって、ここだけはもう春がきたような感じさえする。
 島の外周を巡って、大湊神社にたどり着いた。航海、漁業の神様が祭られているという。
 神社のところの樹林の切れ間からは、安島地区の家並みと漁港が望め、まさしく神社がこの地区を見守っているという感じがした。
 雄島をあとにして、海浜自然公園方面へ向かう途中の広場に石碑が建っている。「ナホトカ号」の重油流出事故の様子を記したものだ。
 5年前、県内の海岸線は座礁したタンカーから漏れ出した重油で汚染され、特に安島地区にはタンカーの船首が漂着し、被害が著しかった。しかし、地元の人やボランティアをはじめとした多くの人の努力により、今、目の前に広がる海は、美しい色をたたえている。
 あらためて、福井の自然の豊かさと偉大さを感じる1日であった。


ふるさとの環境自慢募集中!!
 皆さんの故郷自慢で1ページを飾りませんか。1,000字程度の原稿に地図・写真を添付して応募してください。場所の紹介だけでも結構です。
 採用された方には記念品をお送りします。

特集
  ダイオキシンを考える2



 前回(第12号)のダイオキシン特集からはや4年。この間、平成10年には大阪府能勢町のごみ焼却施設周辺での土壌汚染問題、平成11年には埼玉県所沢市でホウレンソウをはじめとする野菜が汚染されたとする報道など、ダイオキシンをめぐる問題は枚挙にいとまがない。
 依然として科学的には未解明なところの多いダイオキシン問題ではあるが、これまでに何が分かったか、どんな対策が講じられているかといった面からダイオキシン問題の整理を試みる。

◆非意図的生成物質

 ダイオキシンは、化学構造から見るとPCBに類似しているが、PCBのように工業的に製造した物質ではなく、ものの焼却工程等で非意図的に生成してしまう物質である。そのため、大げさな表現かもしれないが、ダイオキシンは人類が火を使用し始めたときから存在したという説もある。ダイオキシンは、近年の分析機器と計測技術の進歩によってはじめて検出が可能になった物質で、環境中には量の多少はあるとしても、広く分布していると考えるべきであろう。
 今日、ダイオキシンが社会問題化する濃度レベルは、水を例に取ると、環境基準(注1)が1リットルあたり1ピコグラム(注2)であるから、九頭竜ダム(体積630万立方メートル)の10倍の大きさのダムに目薬を一滴たらした濃度に相当する。現在議論されているダイオキシン問題は、こうしたごく微量の濃度レベルの問題であり、日常生活における暴露・摂取では健康影響は生じないと考えられているが、その実態など未解明な分野がなお多く残されていることから、今後とも慎重な調査や対策が必要である。

◆毒性はどこまで分かったか

 ダイオキシンは、青酸カリの1,000倍の毒性を有するという説がある。しかし、日常生活の中で摂取する量の数10万倍の量を摂取した場合に、はじめてダイオキシンの毒性が問題になるのであって、通常の生活では、急性毒性の心配はないと考えられている。
 また、妊娠中のネズミなどに多量のダイオキシンを投与した動物実験では、胎児に口蓋裂などの奇形を起こすことが認められているが、現在のわが国の環境汚染のレベルでは影響が出ることはないと考えられている。
 一方、別の動物実験では、甲状腺機能の低下や生殖器官への影響などダイオキシンの内分泌攪乱作用が疑われていることから、現在慢性毒性に対する精力的な研究が行われている。

ダイオキシン類対策特別措置法の概要

1.耐容一日摂取量(TDI)の設定
    4pg-TEQ/体重kg/日
2.環境基準の設定
  ・大気 0.6pg-TEQ/m3
  ・水質 1pg-TEQ/l
  ・底質 未設定
  ・土壌 1,000pg-TEQ/g
       (調査指標250pgTEQ/g)
3.排山ガスと排出水の規制
 @特定施設
  廃棄物焼却炉、廃ガス洗浄施設など
 A規制基準
  排出ガスや排出水の排出基準を設定
4.廃棄物焼却炉のばいじん・焼却灰等
  処理・処分の基準を設定
5.汚染土壌の措置
6.汚染状況の調査・測定義務
 @都道府県による環境の常時監視
 A特定施設設置者による測定
 B調査・測定の結果の公表
7.その他
 ・臭素化ダイオキシンの調査研究の推進
 ・小規模な廃棄物焼却炉等の規制のあり方の検討
◆汚染のメカニズム

 ダイオキシンは水には溶けにくいが、脂肪には比較的溶けやすい。また、微生物によって分解されにくいため環境中に残留し、生物への蓄積性が高いと考えられている。
 さて、ダイオキシンはどんな経路で人の体内に入るのだろうか。
 右図に示すように、人のダイオキシンの摂取は食物由来が大部分と考えられている。
 しかし、食品に含まれるダイオキシンの量は種類によって異なるばかりでなく、同じ種類の食品でも産地の環境や時期によって異なる。
 厚生省(当時)が実施したダイオキシンの一日摂取量調査によると、平均的な食生活では耐容一日摂取量(TDI)を下回っている。また、さまざまな食品をバランスよく食べることが健康のためばかりでなく、ダイオキシンリスクを削減するためにも効果的だとしている。

◆ダイオキシン法の成立

 平成11年7月、「ダイオキシン類対策特別措置法」(ダイオキシン法)が成立し、12年1月から施行されている。ダイオキシン法では、耐容1日摂取量や大気・水質等の環境基準をはじめ、排出ガスや排出水中のダイオキシン濃度が規制される特定施設(注3)を定めるなど、ダイオキシン対策の根幹に関わる諸規定が設けられている。とりわけ、燃焼管理が困難な小型焼却炉(焼却能力50s/時以上)がダイオキシン規制の対象となったことは画期的なことであり、事業者への指導面での県の役割は大きい。
 一方、ダイオキシン法は、これまでの公害関連法と同様に、特定施設の届出制をとっており、事業者による当該施設の届出行為があってはじめて法の規制対象となる仕組みになっている。したがって、県には、無届での設置・稼動行為を防止する強力な指導が求められている。
 また、地域によっては、小型のものであっても、廃棄物焼却炉の設置そのものに反対する声も強く、今後とも住民と事業者の相互理解の促進と事業者に対する厳しい監視・指導が必要である。

◆野外焼却は禁止です

 廃棄物処理法が改正され、どんど焼きなどの風俗慣習上の行事や、農作業で直接必要な場合などの例外を除いて、野外焼却は禁止となり、罰則の対象となった。また、かってごみの減量のため推奨された家庭用の簡易な焼却炉は、燃焼温度が低くなりがちで燃焼管理が難しいことから、これを使用しないで、市町村のごみ焼却施設によって焼却することが望ましいとされている。もっとも、ごみの減量化と分別が、ダイオキシンの削減のためにも何より重要ではあるが。

わが国の事業分野別のダイオキシン排出量と削減目標
(大気系、環境省調べ)
事業分野 削減目標値
(g-TEQ/年)
推計排出量(g-TEQ/年)
平成9年 平成12年
廃棄物処理分野 576〜622 6,868〜7119 1,927〜1,944
一般廃棄物焼却施設 310 5,000 1,019
産業廃棄物焼却施設 200 1,500 555
小型廃棄物焼却炉 66〜112 368〜619 353〜370
産業分野 264 459 259
製鋼用電気炉 130 229 131
鉄鋼業 燒結工程 93 135 70
その他の業種 41 95 58
その他 3〜5 4〜6 4〜6
合計
(削減率)
843〜891
(88.4%)
7,331〜7,584
(0.0%)
2,190〜2,209
(70.5%)
◆排出量の推移

 平成11年3月、政府は「ダイオキシン対策推進基本指針」を策定し、この中で、平成14年度までにダイオキシン類の総排出量を平成9年に比べて「約九割」削減することを決めた。ダイオキシン法に基づく規制措置などが講じられた結果、平成12年には、平成9年比でダイオキシン類の総排出量は約70%削減されており、着々とダイオキシンの削減対策は進んでいるといえよう。しかし、平成14年度の削減目標値を達成するためには、ダイオキシン排出総量を平成12年の約5分の二にしなければならず、楽観はできない。特に、14年12月からは、既設の焼却施設に対する暫定基準が撤廃され、ダイオキシン法に基づくより厳しい排出基準と廃棄物処理法に基づく新しい構造基準が適用されることになっており、事業者に対する監視と指導のより一層の強化が求められる。

◆人の摂取量

 関西地区で保存されていた食品試料を用いて、厚生省が過去のダイオキシンの1日摂取量を測定した結果が公表されている。図を見ると、この20年間にダイオキシン摂取量が3分の1程度にまで減少していることがわかる。
 また、母乳中のダイオキシン濃度についても、厚生省による調査結果が公表されており、わが国は他の先進国とほぼ同程度、ここ20年ほどでダイオキシン濃度は2分の1程度に減少してきている。母乳を介して乳児が摂取するダイオキシンについては、短期的には耐容1日摂取量を超過すると予想され、その影響については、今後とも研究が必要であるが、WHO(世界保健機関)でも、母乳栄養は母乳保育が幼児期に与える有益な影響から判断して、今後とも推進されるべきものとしている。
 私たちとしては、ダイオキシン対策が進むことで、人のダイオキシン摂取量や母乳中のダイオキシン濃度がより減少していくことを期待したい。

◆県内の実態は

 県では、平成12年度に大気・水質・土壌について、県内の177か所でダイオキシンを調査した結果を公表している(下表)。大気・水質・土壌ともほとんどの試料からダイオキシンが検出されているものの、おおむね環境基準を達成しており、県内では現在のところダイオキシンによる深刻な環境汚染は認められていない。

県内のダイオキシン類調査結果(平成12年度、TEQ(注1))
調査対象 県内の調査結果 環境基準 濃度単位
(TEQ)
全国調査結果(11年度)
地点数 平均値 湿度範囲 平均値 濃度範囲
大気 9 0.11 0.019〜0.42 0.6 pg/m3 0.18 0.0065〜1.1





河川 15 0.38 0.063〜1.2 1 pg/l 0.40 0.054〜14
湖沼 2 0.14 0.13〜0.14 1 pg/l 0.25 0.065〜1.2
海域 3 0.15 0.13〜0.18 1 pg/l 0.14 0.065〜2.4

河川 15 1.7 0.14〜6.4 未設定 pg/g 5.0 0.066〜230
湖沼 2 8.3 7.7〜8.8 未設定 pg/g 9.8 0.095〜34
海域 3 4.3 2.4〜6.1 未設定 pg/g 4.9 0.067〜48
地下水 14 0.052 0.046〜0.068 1 pg/l 0.096 0.062〜0.55
土壌(注2) 114 1.64 0〜45 1,000 pg/g 6.5 0.0015〜61
(注1)ダイオキシン類とは、ポリ塩化ジベンゾーパラージオキシンなどの総称であり、化合物によって
毒性が大きく異なることから、もっとも毒性の強い化合物の濃度に換算して表示することになっている。
(注2)土壌の全国調査結果は、平成10年度のもの。
◆おわりに

 ダイオキシンについての本格的な調査研究が始まって以来、多くの新たな知見・情報が、さまざまな媒体を通じて、人々に伝達されてきた。しかし、所沢市のホウレンソウ騒動に象徴されるように、ともすれば、ダイオキシンが検出されたことで危機意識だけが強調されてきたとの側面も否定できない。調査が進み、ダイオキシンが地上のあらゆる地域に分布していることが明らかにされてきた今こそ、何が正確な情報か、科学的にどこまで解明されているのかを分かりやすく伝える努力と、それを冷静に受け取る姿勢が求められている。

(注1)人の健康を保護しおよび生活環境を保全する上で維持することが望ましい基準。超過したからといって直ちに健康に影響を及ぼすことはない。
(注2)1ピコグラムは1兆分の1グラム。
(注3)1定規模以上の焼却能力を有する廃棄物焼却施設などのことを指し、ダイオキシン法の規制対象となる。

リポート
   オランダ、ドイツの
     
環境・エネルギー事情


 今回、ヨーロッパの中でも、とりわけ環境に関する意識が高いと言われているオランダ、ドイツを訪問し、その実情を調査する機会を得たので、その概要を報告する。

【オランダ】
 日本を飛び立ってから約11時間後、チューリップと風車で有名なオランダ(アムステルダム)に到着する飛行機の窓から、大きな白い風車10数基が、目に飛び込んできた。 
 オランダの風車と言えば、その昔、干拓地の排水の為に使われていた風車を思い浮かべるが、目にしたものは、風力発電用の風車であった。
 オランダは、海に面した平坦な地形であり、風が強いこともあって、風力発電事業が盛んな国であり、こうした風車がいたるところに設置されていた
 また、近年では、太陽光発電についても関心が非常に高くなっている。 
 大規模なソーラータウンの一つに、トヨタ自動車のハイブリッド車「プリウス」のCM背景となったアムスフォート市のニューラント地区がある。
 当地区は、人口約2万人の小さな町であるが、約6,000戸の住宅のうち約600戸が太陽光パネルを設置し、太陽熱利用も含めると約2,000戸にもなる。 
 その住宅の多くは、オランダ第四の電力会社であるREMUが太陽光パネルを含む屋根の所有権を持ち、住宅の所有者はその発電量の2割を無料で利用できることになっている。
 現在の太陽光発電コストは、国の補助やグリーン電力使用による環境税(注1)の免除を受けても、火力発電に比べて一割以上のコスト高とのことであるが、REMUでは、今後、グリーン電力を手がけていない電力会社は、必ず経営がなりたたなくなるとの確信を持ってこの事業を進めているとのことであった。

【ドイツ】
 ドイツでは、「再生可能エネルギー法」(注2)(2000年4月)の施行を受けて、太陽光発電産業が爆発的成長を遂げ、未曾有の太陽光発電ブームにわいている。
 環境都市として有名なフライブルクでは、太陽に向かって家が回転するソーラーハウスまであるとのことであった。
 また、環境に対する意識が大変高い国と言われているが、これは、小さい頃からの環境教育の充実によるところが大きく、その環境教育の場の1つに、環境教育センター「エコロジーステーション」がある。
 小学校や幼稚園の授業時間に多くの子供たちが当ステーションを訪れ、草地や池にすむ小動物を観察したり、野菜や果物を育て・食べたりするなど、手足と5感を使った体験型の環境学習の場となっている。
 また、ドイツでは、市民が中心となって環境問題に取り組んでいるとよく言われるが、その大きな力として、緑の党(1998年から政府与党)と活動を共にするドイツ最大の環境NGO"BUND゛がある。
 BUNDは、1975年に設立し、ドイツの16の州すべてに支部を持ち、運営費をすべて寄付と会費でまかない、従事者全員がボランティアである。
 "現在の生活より将来の生活を考える゛をスローガンに、省エネルギー、新エネルギーの導入や、電力供給資源である褐炭の天然ガスへの転換等を活動の柱にして、政府等に環境政策への提言を行っている。
 最後に、ドイツは、ごみ政策でも先進的な国である。
 1991年には、小売用包装資材の回収・再利用・再資源化を進めるデュアルシステムを導入している。
 このシステム導入によって、回収のための委託料が商品の価格に上乗せされるなど、市民の負担は大きくなったが、ごみの処理量は大幅に減少している。
 現在では、ごみ焼却場を運営するために、ごみをわざわざ隣国から持ってくることもあるとのことであった。
 また、欧州連合(EU)共通のごみの分別方法が確立されていて、町のいたるところに、色分けされたごみのボックスが設置され、通勤途中に多くの人達が利用していた。(Y)

(注1)新たな環境税として1996年からエネルギー調整税(約10円/kWh)を導入しているが、グリーン電力(太陽光、風力など)を使用している家庭ではこの税の支払いが免除される。
(注2)再生可能エネルギー(太陽光、風力等)による電力の固定価格での買取りを電力会社に義務化(太陽光:約55円/kWh 風力:約10円/kWh など)


読者の窓

各号とも身近な環境や事柄について掲載され、知らなかった事柄についてなるほどと知らされることがあります。環境自慢の記事も最適です。私も趣味を通じて、自然環境保護関係のグループに入会しておりますが、1人でも多くの人たちが、身の回りの事柄を通じて、自然環境に関心を持って欲しいと思います。       (福井市 パート 男)

自分でできる限りの省エネ、リサイクル、ごみ減らしなどしています。太陽光発電、雨水利用もしています。もう他にできることがないか、常にアンテナを高くして情報をキャッチ。       (福井市 公務員 女)

「耐久消費財のリサイクルを考える」大変勉強になりました。わかっているようで、よくわからないこともあり、もう一度読み返しました。       (三国町 主婦 女)

坂本均さんのエッセイを読んで、本当にその通りと思いました。1本の畦道と泥と土で作られた水路がなくなることによって、絶滅する生き物があることのほうを考え直さなければならないと、みんなが思わねばなりません。       (勝山市 自営業 女)

リサイクルの本質的な内容と、1人1人がなすべきことが理解されるよう、毎号わかりやすく記載してください。       (三国町 無職 男)

アースサポーターの活動を紹介します

 県では、地域における地球温暖化防止に向けた実践活動の普及や意識の啓発を目的として、平成12年7月に、全市町村から101名の方を地球温暖化防止活動推進員(アースサポーター)に委嘱しています。
 アースサポーターには、地域の人たちに参加を呼びかけて、環境家計簿を使用した家庭での省エネルギーの実践(エコチャレンジ)など、様々な取組みを行っていただいています。
 そうした地域での活動内容を報告いただく場として、昨年12月9日(日)に福井市と敦賀市で交流会を開催しました。
 アースサポーター7名の方から、以下の活動内容について報告をいただき、参加者全員で熱心に意見交換を行うなど、今後の活動にとって大変有意義な交流会となりました。

《福井会場》
〔中野佐知子さん(福井市)〕
 電気使用量や電気料金をリアルタイムで表示できる省エネナビを用いながら、家庭での節電に取り組んだ結果、家族の省エネに対する意識が大きく変わった。
〔笠羽末子さん(福井市)〕
 温めたものを発砲スチロール箱で保温することで、再加熱のためのガス使用量が減らせることなど、ちょっとした工夫で、我慢しないで節約できる取組みを地域の人たちに勧めている。
〔粟田琴二さん(福井市)〕
 ドランゴンリバー交流会の活動を通して、桜並木、ドングリ等の植樹(子供たちも参加)や清掃活動などを行っている。
〔森長澄江さん(福井市)〕
 十二人でエコチャレンジに取組み、その結果をグラフにして、どうしたら電気やガスなどを減らせるかをチャレンジ参加者全員で話し合い、今後の取組みの参考にした。
〔谷口孝さん(武生市)〕
 武生市大虫地区では、生ごみゼロを目指し、生ごみの堆肥化に取り組んでいる。また、小学校で、親子を対象にしたごみの分別コンテストを行い、好評であった。

《敦賀会場》
〔壇野健一さん(敦賀市)〕
 敦賀市のアースサポーター4人が協力しながら、市の担当課や市議会に働きかけを行ってきたが、家庭での省エネの取組みを進めるためには、地域に密着している市町村と県との連携も必要である。
〔魚見佳一郎さん(敦賀市)〕
 小学校で環境問題に対する講演を行ったところ、子供たちの真剣な質問に驚かされ、環境問題に対する意識を高めるためには、子供たちへの環境教育を進めることが効果的であると感じた。


 今回のシンポジウムでは、基調講演の後、3つのテーマで交流会を開催します。参加を希望される方は、下記までお申し込みください。

 日 時:平成14年3月18日(月)14:00 〜 17:00
 場 所:福井県国際交流会館 多目的ホール
     (福井市宝永3丁目1−1)

≪プログラム≫
 基調講演(14:00〜15:20)
 ♪テーマ :住民参加型の環境保全活動
  講  師:渡辺 豊博 氏
       (NPO法人 グラウンドワーク三島 事務局長)
  定  員:150名(ただし、定員になり次第締め切りますので、御了承ください。)
 交流会 (15:30〜17:00)
 ♪テーマ1:地域環境保全活動
  (身の回りの環境保全活動について話し合いましょう)
  コーディネーター:渡辺 豊博 氏
        (NPO法人 グラウンドワーク三島 事務局長)
 ♪テーマ2:環境教育
  (学校や地域での環境学習の取組みについて話し合いましょう)
  コーディネーター:坂本 均 氏
          (GNOM自然環境教育事務所代表)
 ♪テーマ3:ごみの減量化・リサイクル
  (ごみの減量やリサイクルについて話し合いましょう)
  コーディネーター:大角 正信 氏
           (福井市のくらしと環境をよくする会会長)
 ※ 各交流会とも定員は20名です。定員になり次第締め切りますので、交流会への参加を希望される方は早めにお申し込みください。

  申込み先:環境ふくい推進協議会事務局(福井県環境政策課内)
        電 話 0776−20−0301
        F A X 0776−20−0634



グリーン購入ふくいネットのホームページを開設しました
環境負荷の少ない物品やサービスを優先的に購入すること「グリーン購入」を
推進するため、グリーン購入ふくいネットがホームページを開設しました。
URLは、http://www.gpfn.jp です。
皆さんアクセスしてみてください。

お問い合わせは
 グリーン購入ふくいネット事務局
 (福井県福祉環境部環境政策課)
 TEL 0776−20−0301
               まで


環境ふくい推進協議会に入会しませんか
 環境ふくい推進協議会では、随時会員を募集しています。
 環境問題に関心のある方、本紙『みんなのかんきょう』を毎号読みたい方、当協議会主催の講演等の情報を知りたい方は、ぜひ御入会ください。
 ≪年会費≫
  個人会員:500円 企業会員:1口 10,000円(何口でも可) 団体会員:無料
 ≪申込み先≫
  環境ふくい推進協議会事務局(福井県環境政策課内) TEL 0776‐20‐0301(直通)

編集
後記
雪が降り続いた寒い日もありましたが、妙に気温が高い日もあったためか、今のところ、我が家の電気使用量は昨年を下回っています。これを続けていかなければ…(E)

ERC.PREF.FUKUI.JP