平成20年度衛生環境研究センター評価委員会結果の概要
<「平成20年度衛生環境研究センター評価委員会報告書(平成20年10月10日 衛生環境研究センター評価委員会)」より>
1 評価委員会
1)対象機関名:福井県衛生環境研究センタ−
2)開催日時:平成20年8月28日(木)午後1時30分から4時30分
3)開催場所:衛生環境研究センター大会議室
4)出席者委員:学識経験者等8名
2 評価対象
1)機関評価
研究センターの事業活動の内容、体制、施設・設備、人材確保・養成、将来の計画等の評価(3年ごとに実施)
2)研究課題評価
(1)事前評価研究課題
@ 健康長寿延伸に向けた福井県民の心の健康づくりの研究−「笑い」を取り入れたストレス対処能力の向上をめざす−
A 健康づくり県民参加型情報システムの構築に関する研究−行政が提供可能なホームページコンテンツの提案−
B 食肉からの多剤耐性大腸菌および食中毒菌の分離、およびヒト由来株との関連性
C ペット動物における病原大腸菌等の保有に関する研究
D 県内に流行するウイルス性胃腸炎感染症の解明研究−より効率的なウイルス検出法(マルチプレックスPCR法)の新規確立・導入−
E 地下水汚染発見後20年経過時点における汚染状況等の総合的検証に関する研究
(2)中間評価研究課題
@ 福井県内に流行する呼吸器感染症の原因ウイルスの究明−ヒトメタニューモウイルスとRSウイルスについて−
A 研究食肉における多剤耐性大腸菌の汚染実態調査
B 水生昆虫等による魚類へい死事故調査法に関する研究
(3)事後評価研究課題
@ 化学物質対策調査研究事業−ダイオキシン類による河川の汚染機構解明および低減化に関する研究−
A 健康長寿要因の研究−平成18年豪雪が福井県の高齢者等の健康状態に与えた影響−
B 県内に流行するウイルス性胃腸炎感染症解明研究
C 化学物質対策調査研究事業−臭素系難燃剤(臭化ジフェニルエーテル)の簡易分析法に関する研究および現況把握−
D 福井県内に立地する某産業廃棄物最終処分場(管理型)の安定化に関する研究
E アレロパシーによるアオコ抑制技術の研究
F 湖沼底質の改善技術の研究
3 評価結果
1)結果
評価区分 |
評 価 内 容 |
評 価 結 果 |
機関評価 |
事業活動の内容、体制、施設・設備、人材確保・養成、将来の計画等の評価 |
[A:優れている] |
研究課題評価 |
調査研究の課題選定、計画内容、達成状況等の評価 |
全課題とも [A:優れている] |
注)評価基準 : 3段階評点
[A:優れている]
[B:良好・適切である]
[C:やや劣っている、一部見直す点がある]
2)総評(抜粋)
健康長寿推進室の設置等の組織変更や団塊世代職員の大量退職、予算等の制約のある中で、健康危機管理等の検査業務の増大・高度化に対応するとともに、調査研究、研修・指導・学習および情報の収集・解析・提供の分野にもバランスよく取り組み、県民の健康と安全を守るための中核となる検査機関として、また行政の施策推進のために必要となる科学的根拠の提供を行う行政機関としての役割を果たしていることは高く評価できる。
今回の評価課題については、非常に興味深いもの、学術的なもの、必要性・有益性の高いものなどがあるので、財政など大変厳しい状況の中ではあるが、委員会の意見等を参考にしながら研究のより一層の充実・推進を図ってほしい。また、衛生環境研究センターは地域における科学的・技術的な中核機関として、調査研究の具体的な成果を出すことが重要であり、その成果の県民への公表・還元や行政での活用が十分に図られる具体的方法を検討することも必要である。一方で、成果を学会誌等に公開し、その反響を踏まえて自己研鑽や更なる躍進を図ること、さらに他研究機関等との共同研究体制の整備を進めることも必要である。
今後も、県民・行政ニーズを踏まえた「地域に根ざした研究」を推進できるよう研究体制のより一層の充実を期待する。
☆ 評価方法等の詳細については
「福井県衛生環境研究センター評価実施要領、福井県衛生環境研究センター評価実施要領細則」
をご覧ください。
☆ 評価委員会結果の詳細については
「平成20年度衛生環境研究センター評価委員会結果報告」
をご覧ください。